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  • 執筆者の写真北沢さとる

苦手が得意に変わる、魔法の一声をかけることができるか?!


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こんにちは。北沢さとるです。


日々のレッスンで思ったことを、今後こちらの方に書き綴っていきたいな・・なんて思いましてパソコンに向かっております。今日も雨模様ですね。


ちなみに青春時代の国語の偏差値は32の僕ですが、現在41才ですので偏差値41は目指したいところ。還暦の頃には60も夢ではありません。でも、不要な背伸びですが、理数系の偏差値は70くらいありましたので、決して不真面目だったわけではなく、国語の読み取り問題が苦手でした。


ひらがなの書き順を6才の娘に指摘されることもある41才の春、思い起こせば偏った人生を歩んできたものです。




それにひきかえ、ギターや音楽は意外に思うかもしれませんが結構数学なんです。


弦は6本あり、それぞれの弦の音程を変えるべく「フレット」というものがあります。そして、例えば「ラ」の音を出したいときは「6弦の5番目のフレットを押さえましょう」なんて具合ですので、ギターの指板(しばん:弦を押さえるところ)はX軸Y軸を使った座標のようなものです。


そして、音と音の距離も「度(ど)」で表します。「3度でハモりましょう」なんて会話を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、例をあげると「ド」と「ミ」は3度の音程差になります。「ド」から音階を順番に数えていくと「ミ」は3番目ですよね。


さらに音と音を積み重ねて「和音(コード)」を作りますが、和音を構成する音も全て数字で表して、和音の進行も全て数字で表します。


人気が出やすいコード進行もジャンルごとにパターンがあります。これは確率と統計で、まさに数学のオンパレード。人工知能によって大ヒットソングが作られる日も遠くないかもしれませんね。


ただ、これはあくまでもテクニック的な部分でのお話。やはり音楽は、感情であったり様々なイメージから作り出されるべきものですので、国語の偏差値が32だった僕が言うのもなんですが、国語と数学を自由に行き来できる考え方と目線を持つことが重要です。


つまり普段は何も考えず、会話をするように音楽を表現できるけど、理屈も徹底的に理解している状態を維持できていると、追い込まれた時に非常に強い。


例えば、いくら練習しても上手に弾けないフレーズってありますよね。最終的に苦手意識がついてしまって、人前で演奏するときのネックになったりするアレです。


「家で弾く時は全然余裕なのに、いざとなると苦手」

「なんでこんな簡単なフレーズなのに、覚えられないんだろう」

「考えすぎてどんな指使いか混乱してきた!」

「本番前にどうやって弾いていたのか考え出したら不安になってきて、失敗した!」


などなど、ミュージシャンあるあるですよね。


こういう時って、フレーズの分析が足りなかったり、ピッキングの順序をあまり理解していなかったりすることが原因だったりします。


普段リラックスして演奏している時は、細かいことを気にせず”上手に弾けているイメージ”だけで演奏しているのですが、緊張していたり、苦手なので闇雲に練習しているうちに、不意に普段全く意識していなかった理屈を考えるようになってしまう為、混乱して失敗します。


ここでしっかり理屈でも自分のフォームや運指、ピッキングを理解していれば演奏中に数学的な思考に切り替わっても、すぐにいつものイメージ先行のペースに戻すことができます。


ですので、練習する時は理屈での点検を交えながら繰り返し練習すると、緊張する場面でも落ち着いて安定した演奏ができるようになるのです。


この「点検をしながら練習する」中で問題点や解決策を見いだしていくのですが、一人で練習していると、つい思い込みで、解決策を見いだすのに時間がかかったりします。


例えば1234,1234という区切りのフレーズを、勘違いして123,412,34といった区切りで一生懸命練習して「どうしても覚えにくいし、毎回つまずく」なんて時があります。


さらには、1234,1234の区切りをしっかり見抜けていても、1弦で12を弾いて2弦で34と弾いて、その後は3弦で1を弾いて4弦で234なんて弾いていたら、これもまたミスを連発するケースです。


そして、実際の演奏では12341234といった感じに音が綺麗に並んでいるわけもなく、拍子・アクセント・指使いなどの要素が混沌としています。その中で、フレーズのカラクリを見抜くことは容易ではありません。


そこで、フレーズや演奏の「節」や、演奏者の「コンセプト」を見抜くことが解決に繋がったりするのですが、焦ってしまうと「そんな悠長なことやってられない!」という状態に陥り、ただただ間違った道をさまよう結果になります。


実は市販の譜面に関しても、そのあたりの解釈が甘いことが多いので「譜面通りに弾いているのに、できる気がしない!」人が続出したりします。


市販の譜面を批判するわけではなく、譜面には限界がありますので、演奏者は譜面をただの座標として、数学的に見るのではなく、その演奏者にはどういったバックグラウンドがあるのか?また、どういう気持ち・場面でそのフレーズを弾いているのか?をしっかり考えることができれば、必ずフレーズの”行間”を読むことができるようになるはずです。


唾が飛んで来そうなくらいの勢い一発のフレーズなのに、とんでもなくインテリジェンスな運指で譜面が書いてあれば、そりゃうまくいかないですよね(ギターは同じフレーズを違う場所で弾くことができます)。


まさに国語の文章問題と同じです。


先に述べたように、僕の国語の偏差値は32でしたので、「〜ですよね(キラン)」じゃないわっ!というツッコミが聞こえてきそうで、大変赤面なのですが、、経験を積んで、弾き手の気持ちが段々わかるようになってくると、ギターにおいては行間を読むことができるようになってくるのです。言い訳にしか聞こえませんが、、本当です(笑)


とはいえ最近でも、カバー曲でコンサートの度に緊張するフレーズがあって、どうしたものかと悩み続けて何十時間も同じフレーズと向き合っていたことがあります。


そしてある時、「あ!この時、人差し指の位置は必ずここにあるんだ!」と気づいたのです。その瞬間、急にそのフレーズに対しての疑問や違和感が払拭されて、その後、僕の中で本番中に絶対に緊張しない簡単なフレーズの位置付けになりました。


「あ!この時、人差し指の位置は必ずここにあるんだ!」


本人以外は何のことだか全くわからない一言ですが、本人にしてみたら神の一声。フレーズのアクセントや拍子感覚など全てのサイクルに一致するタイミングで人差し指が活躍していたのです。要するに元々の演奏者は人差し指を意識しながら弾いているフレーズだったのです。


それが見えてくるまで、本番の度に悩んで緊張して、、疑問が晴れず何十時間も練習して、本当に、本当に大変でした。


そこで思ったのですが、僕はレッスンの度に、演奏に悩む生徒さんに”その一声”をかけてあげられたらなんと素敵なことなのだろうか。僕と同じように悩んでいる時に、”その一声”を最初の数分で聞けていたら、その後何十時間も無駄にすることはないでしょう。


近年のスポーツもそうですが、練習を沢山することも大切だけど、練習の仕方を考えることはもっと大切です。そして、全てを解決する魔法の一言って、嘘みたいですが本当にあります。そんな心構えで、生徒さんの演奏をじっくり見て、じっくりお話を伺っていきたいと思います。


そんなレッスンを毎回したいなぁ・・・と強く思う今日この頃なのです。


そろそろ雨が上がってきましたね。

今日も元気に練習を頑張りましょう٩(ˊᗜˋ*)و


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